AS I WANT

様々なことを "As I Want" (私の好きなように) 考えるブログ。

海外営業の苦労

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中国からインドへ

少々仕事に追われており、ブログの更新が滞ってしまった。

毎日1回の更新を目標にはしているが、なかなか毎日継続することは容易ではない。毎日欠かさず更新されているブロガーの諸先輩方を心から尊敬する。

 

昨日、中国某都市から香港経由でインドの地方都市までやってきた。

中国も5月1~4日が「労働節 (メーデー)」の連休であったが、5月5日の日曜日は振替出勤日となっていたので、連休明けで疲労困憊のクライアントと打ち合わせをしてきた。

さすがにアポ前日の5月4日のフライトで中国入りするのは、連休最終日と重なり大変な混雑が要されたので、余裕をもって5月2日に日本を出てきたが、それでも中国の連休中の人出は息を呑む壮絶さだ。どこで喧嘩が始まってもおかしくないほど人々は苛立っており、空港も駅も一触即発ムードであった。

 

こうして日々海外を転々とする仕事をしていると、何かと苦労することが多い。

私は海外で営業活動を行うのが職務なので、言葉の問題は特に苦に感じたことはない。基本的には英語でコミュニケーションを取るが、クライアントはネイティブばかりではないので口頭での会話はスムーズでない場合もあるが、相手方が通訳を用意することも多いので、特に問題はない。

コミュニケーションよりも苦労するのは、普段の生活である。

私も1つの国に長く滞在する駐在員を何度か経験しているが、駐在員は駐在員での苦労があるものの、その土地に合わせる努力をし、ある程度の妥協をすれば生活は維持できる。しかしいろいろな国を転々とする営業職となると、なかなか1つの場所に留まってじっくりと体を慣らす時間がないので、疲れが溜まりやすい。

 

私の場合、営業エリアは全世界で、北米、東アジア、東南アジア、南アジア、中東、アフリカ、欧州、オセアニアと、いろいろな場所を飛び回っている。業務上、出張がないエリアは、中米・南米と南極大陸だけである。

長くても1か所の滞在は1週間程度なので、常に生活用具のすべてのスーツケースに詰めておかねばならないが、移動の繰り返しなので、必要だと思う物を簡単に買い足せない。空港に到着してそのまま会議へ直行ということも多いので、スーツケース1個と機内持ち込みのキャリーバッグ1個が持ち物の限界だ。

1か所の滞在が中1日あればランドリーサービスも使えるが、到着してそのまま仕事をし、翌日には移動、となると、洗濯物が溜まってしまう。うまく頭の中でスケジュールを組んでおかないと、次の仕事先での衣類が足りなくなってしまう。そうならないように、できるだけ前乗りで現地入りしたいのだ。

スーツケースには平日5日分の仕事着、ハンドキャリーには1日分の仕事着とカジュアルな衣類のセットを常に用意してある。最悪のパターンは、アジア-北米、アジア-欧州間の移動だ。仕事を終えてから長時間フライトとなると、さすがに着汚れた服のまま飛行機には乗りたくない。だからと言って夜行フライトの前にラウンジでシャワーを浴びて、洗濯済みの仕事着に着替えても、到着することにはシワシワヨレヨレになってしまう。よって機内ではカジュアルでラフな装いに変身し、到着後に着替えるのだが、到着してそのまま空港がら仕事先に直行となると、どこで着替えるかという問題が発生する。

日本の空港では、ご丁寧にトイレの脇に着替えブースを用意してくれている空港もあるが、海外ではそうそうお目にかかれない。到着後にも使えるアライバル・ラウンジがある空港ならばシャワーも浴びられてスッキリ気分転嫁をして着替えることもできるが、地方都市の空港には到着後に入場できるラウンジもない。金はかかるが、仕方なく空港近くのホテルをデイユースで利用することも多い。世の中には私以上に世界を飛び回っているビジネスマンも多いと思うが、どうやって身だしなみを整えているのか不思議だ。

 

最近は、こうした身だしなみの整備の苦労が面倒になってきたので、仕事や経由が多い都市を個人的な移動拠点と定め、ホテルと交渉し、ミドルサイズのスーツケースをそれぞれの拠点都市の定宿に定置している。

現時点では、香港、ホーチミンバンコク、クアラルンプール、シンガポールジャカルタ、ムンバイ、イスタンブール、ロサンゼルスの9か所である。拠点都市へ行く初回に、仕事着や普段着、アメニティ等一式を揃えたスーツケースを日本から2つ持参し、1つは次の出張先へ、もう1つは拠点都市の定宿に預けておく、という形で運用している。身の回りの生活用具を10パターンも用意しなければならないので、相当に無駄なコストをかけている気がするが、こういう外回り営業をしている限り、便利さと楽さが金で買えるのならば致し方ないと割り切っている。

今日も経由地・香港の定宿で預け入れていたスーツケースをピックアップし、日本から持ってきたスーツケースと交換した。今は日本から持参したスーツケースが香港に残されている。香港の定宿では、香港のスーツケースから2日分の仕事着を取り出し、それまでに着汚した2日分のランドリーを依頼し、次に来る機会まで保管してもらうようお願いしてきた。こうして手元のスーツケースには常に清潔な5日分の仕事着が収められているようにしているのである。

 

もっと楽な方法があればいいのだが、今のところこれが自分にとっての正解だと思っているので、良しとしている。出張に出た後、出張先で急遽別の出張が組まれることも多いので、数年前までは、安全のため常にラージサイズのスーツケースを持ち歩き、中には8日分の生活用具を詰め込んでいたが、今はミドルサイズのスーツケース1つを持ち歩けばよくなったので、非常に楽になった。

ただ、このプランを実行するため、近所のららぽーとでワイシャツ、アンダーシャツ、パンツ、ソックスの一式を50セットまとめ買いをした時は、販売店のスタッフに相当怪しまれたことは間違いない。